こんにちは、香港ギリホリ中のくろ（@kuro_holi）です。
いきなりですが、世界でも珍しい リトアニアの「悪魔博物館」をご存じですか？
「悪魔って オカルト的な感じ ？」とかと思った方もいるのでは。
私も最初は、もしかしてやばい系？かと思いました。
実はリトアニアの悪魔博物館には、
- リトアニアの民謡や昔話に伝わる悪魔
- 世界各国 から寄付された悪魔
が展示されています。
恐いというよりも可愛らしい彫刻やお面などが多め。
ということで今回は、リトアニアの悪魔博物館やリトアニアに伝わる悪魔のご紹介をしたいと思います。
リトアニアの歴史や考え方なども知れて、けっこう面白いですよ！
特に今後、バルト三国への旅行を計画されている方の観光先候補になるかもしれません。
5分ほどで読めるようにまとめたので、ぜひ読んでみてください。
目次をクリック
悪魔博物館があるのはリトアニア
悪魔博物館は、バルト三国のひとつであるリトアニアにあります。
リトアニアの首都ビリニュス。
悪魔博物館がある場所は、首都ビリニュスから東へ100kmほど離れた都市カウナスにあります。
リトアニアはヨーロッパの東、ロシアの西隣に位置しています。
バルト三国のひとつであるリトアニアは、かつて旧ソ連の支配下にあった国です。
1991年にソ連から独立を果たし、2017年国連によって正式に北欧に分類されることが発表されました。
リトアニアの国土は北海道の約8割ほどの大きさで、近年は物価の安さから日本からも旅行へ行く人が増えています。
リトアニアの首都であるビリニュスは、ヨーロッパの中で最大級の規模を誇る歴史地区を持つことから「小さいローマ」とも呼ばれています。
今回ご紹介する悪魔博物館がある都市カウナスは、首都ビリニュスから東へ100kmほど離れた位置にあります。
このカウナスは、リトアニアでは第2の都市とも呼ばれています。
実は現在の首都ビリニュスは、
- 1919年にロシアが占領
- 1920年にポーランド領になる
などの理由から首都として機能しなったことで、カウナスが臨時の首都とされるようになったとか。
公式には認められていなかったようですが、その名残で第2の都市と呼ばれ続けています。
現在は旧市街やカウナス城、教会や大聖堂など見どころが多く観光地として人気のある場所。
日本だと、カウナス領事館に赴任していた杉原千畝さんがユダヤの人に「命のビザ」を発給していたという話が有名です。
世界でも珍しい！悪魔だけが展示されている博物館
悪魔博物館とは名前の通り、悪魔だけが展示されている博物館です。
リトアニアに伝わる様々な悪魔や、世界各国の悪魔の彫刻や絵画、お面などがたくさん展示されています。
オープンは1982年。
きっかけはあるリトアニアの有名な芸術家の悪魔コレクションでした。
悪魔博物館の開館は、リトアニアのある画家が友人から悪魔の彫刻をプレゼントされたことがきっかけ。
その画家はアンタナス・ジュムイジナヴィチュス（ Antanas Žmuidzinavičius）。
ある日友人の司祭から悪魔の彫刻をプレゼントされたことから、リトアニアの悪魔に興味を持ったとか。
最終的に集めた悪魔の彫刻や置物は約260体。
展示することになったのは彼の死後です。
1966年に、彼の自宅を博物館として集めた悪魔を展示することになりました。
現在の悪魔博物館が開館したのは1982年。
元々は 画家 アンタナスの自宅を博物館として展示していました。
しかし世界中から続々と悪魔が贈られてきた彫刻や絵画などがどんどん増え、彼の家では展示しきれないほどの数になってしまったのです。
そして、新たに現在の博物館を開館することになりました。
開館から38年経ち、3000体以上もの悪魔コレクションが集まったそう。
でも博物館にある悪魔は、実は800体ほどで展示されているのはその内300体ほどだそうです。
Wikipediaによれば2009年の時点で約3000点の収集品が所蔵されているとありますが、僕が個人的に博物館の職員から話を聞いたところによると現在博物館自体には800点保管されていると言われました。
実際に展示されているのはその内300点ほどだそうです。後の500点は危険だからしまってあるといわれました（笑）
参考：世界で唯一？カウナスにある悪魔博物館がユニークで最高の観光地だった☆リトアニア | The偉空間トリップ☆
悪魔博物館の概要
悪魔博物館はカウナス新市街にあります。
1階が受け付け、2階からリトアニアと世界各国の悪魔が展示されています。
リトアニアの民芸品などで有名な国立チュルリョーニス美術館の分館で、国立チュルリョーニス美術館通りの反対側に設立されています。
入ってすぐの1階が受付です。
| 住所 | V. Putvinskio g. 64, LT-44211 Kaunas |
| 営業時間 | 土日火 11:00～17:00 水～金 11:00～19:00 |
| 休館日 | 月曜日、祝日 |
| 入館料 | €5 |
| 電話番号 | (+370) 67 51 33 72 |
| メールアドレス | mkc.velniai[at]ciurlionis.lt |
| 公式ウェブサイト | http://www.ciurlionis.ltlt |
2階から悪魔の展示が始まります。
2階はすべてアンタナス自らが集めた悪魔のコレクションの展示。
ほとんどがリトアニアに古くから伝わる民謡や昔話などに登場する悪魔です。
彫刻や置物だけでなくお皿やコップ、胡椒入れなど家庭用品に彫刻されたものもあります。
これはリトアニアで悪魔は好運と幸福の徴（しるし）とも考えられているから。
身近なものに彫刻する習慣が今でも残っているそうです。
3階に展示されているのは、魔女と寄付されたリトアニアの悪魔です。
ほとんどが博物館に感銘を受けた人たちによって持ち込まれたリトアニアの悪魔の彫刻やお面など。
それと一緒にたくさんの魔女も展示されています。
魔女はリトアニアで「悪魔から魔術を学び、悪魔の命令に従う者」と言われているので悪魔の仲間として認識されています。
4階に展示されているのは世界中の悪魔たちです。
様々な国から寄付された独特な悪魔を見ることができます。
お隣の国ラトビアの悪魔や、ポーランドやアフリカ、インドなど種類が豊富！
日本の鬼や天狗のお面なども展示されています。
リトアニア人にとって悪魔は「悪戯っ子」
リトアニアの人にとって悪魔は身近な存在。
悪魔に対する印象が「悪い」とか「恐怖」よりも、「人間好きなずる賢い男」という印象を持っています。
なので悪魔博物館に展示されている悪魔の置物は、私たち日本人がイメージする悪魔よりもずっと可愛らしいものが多いです。
リトアニアの悪魔はけっして邪悪ではない。何千という民話に登場する悪魔は、どちらかというと悪戯（いたずら）が好きで牧羊神（Pan）のような遊び好きの妖精、ひとが困っていれば助け、そのとばっちりで自分が面倒にまきこまれてしまう。ひと言で言うと、人間が好きでしかたがない。リトアニアの家庭のあちこちに小さな悪魔の彫像が置いてあるのは、好運と幸福の徴（しるし）なのだ。（105頁）
参考：リトアニアの悪魔とフィンランドの悪魔 – 記憶の彼方へ
▼悪魔が出てくるリトアニアの民話
パンのかけらとちいさなあくま―リトアニア民話 (こどものとも傑作集)
リトアニアの悪魔博物館へ行く方法
日本から悪魔博物館へ行く方法を、
- 日本→リトアニア
- カウナス空港→悪魔博物館
の順でご紹介します。
日本からリトアニアまでの直行便はないので、乗り継ぎで渡航する必要があります。
リトアニアのカウナス空港からは、バスや電車で悪魔博物館まで向かうことができます。
現在、リトアニアへの直行便は運行していません。
リトアニアへの渡航はフィンランドのヘルシンキで乗り継ぎが一般的。
所要時間は日本からヘルシンキまで約10.5時間、ヘルシンキからリトアニアの首都ビリニュスまで約1.25時間かかります。
渡航費は往復10万円前後ですが、時期によって大きく変動します。
スカイスキャナーなら「乗り継ぎ回数」や「最安値の月」で一括検索できるので便利ですよ。
空港から市内までの行き方は、29番のバスに乗って移動します。
カウナス空港から、新市街と旧市街の間にある「L. Sapiegos g.」という駅で下車し、徒歩5分ほどで到着します。
カウナス空港から出発する際、29番のバスは1時間に1～2本だけなので注意が必要です！
| 駅 | バス番号 | 所要時間 |
| Kauno oro uostas（カウナス空港） ～E. Ožeškienes gatve通り駅（17駅） | 29G | 所要時間37分 |
悪魔博物館のあるリトアニアはワーホリ協定国
もし、悪魔博物館やリトアニアをじっくり堪能したいという方は留学やワーキングホリデーがおすすめです。
実は2019年4月からリトアニアとのワーキングホリデーが開始しました！
まだ開始したばかりなので人気度は不明ですが、ビザ発給人数が100人と制限があるので興味のある方は早めに動き出す方が良さそうです。
リトアニアの首都ビリニュスの街並み
| 項目 | 概要 |
| 年齢制限 | 18～30歳 ※申請時の年齢 |
| 滞在可能期間 | 1年間 |
| ビザ発給人数 | 100人 |
| 就学可能期間 | 明記なし |
| 就労可能期間 | 明記なし |
2019年4月に日本とワーキングホリデー協定を結んだばかりのリトアニア。
ビザの申請料金はかかりません。
ワーホリに興味のある方は、こちらの記事でリトアニアについてまとめています。
さらにビザの申請に必要な書類や申請方法を詳しく知りたい方はこちらの記事をどうぞ。
まとめ
今回はリトアニアにある悪魔博物館についてご紹介しました。
リトアニアの悪魔博物館は、
- 趣味がきっかけ
- リトアニアの伝統的な悪魔
- 世界から集められた悪魔
など見どころ満載です。
以前紹介した「ウジュピス共和国」もそうですが、リトアニアには特別な文化や考え方があって非常に魅力的です。
もし今後バルト三国を訪れることがあれば、ぜひ立ち寄りたい場所だなと思います。
参考になった場合はクリックをお願いします。
▼おとぎの国バルト三国を巡る
▼バルト三国のガイドブック
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